7月8日 黒山の昔穴遺跡 花いっぱい運動
皆さんは九戸村にある『黒山の昔穴遺跡』はご存知でしょうか?
県道24号線、折爪トンネル南側(九戸側)の入り口付近に立てられている「黒山の昔穴遺跡 入口」の看板が目印です。
黒山の昔穴遺跡は平安時代後期(10世紀後半)敵の襲撃に備え山の上に築かれた蝦夷の集落(防御性集落)です。かつて九戸村の江刺家地区には標高400mを超える山中に20軒を超える集落が形成されていました。
昭和7年から発掘調査が始められ、出土した土器などから当時の生活が明らかになりつつあります。(上写真中央の窪地がかつての住居跡の一つと考えられています。)平成19年には岩手県指定史跡に指定されました。
(※2004年報告書、2008年広報3月号参照)
この遺跡を花でいっぱいにしようという取り組み「私達の黒山の昔穴 花いっぱい運動」が平成19年度から行われています。
7月8日(水)、九戸村立江刺家小学校の子ども達が黒山の昔穴遺跡でカタクリの花の種を植えました。
現地に着くと、早速平 俊一校長先生が子ども達に質問をしました。
「(この黒山の昔穴遺跡は)昔何があった穴でしょうか?」
”はいっ!”
「昔人が住んでいた跡だと思います」
「家があった跡だと思います」
元気いっぱいの返事とともに立派に答える江刺家小学校の子ども達。勿論どちらも大正解!
「この遺跡について詳しく調べている先生が種の撒き方を教えてくれます。しっかり話を聞いてしっかりと種を植えて下さい」
と話しました。
「私達の 黒山の昔穴 花いっぱい運動」の開催にあたり、九戸村教育委員会 漆原一三教育長は
「今皆さんが立っているのは(今の中学校2年か3年生の人たちが植えた)カタクリの花が沢山咲いていた場所です。去年と今年は沢山カタクリの花が咲きました。一つ一つに思いを込めて種を植えて下さい。綺麗なカタクリにしましょう。」
と挨拶しました。
そして岩手県立大学総合政策部講師 菊池強一先生より、カタクリの花の種の植え方が子ども達に伝えられました。子ども達は真剣に話を聞いて種の植え方を学んでいましたよ。
「昨年よりも更によく芽が出る植え方を聞いてきたので皆でやってみましょう。希望の花を沢山咲かせましょう」
因みに今年行った植え方がこちら。
割りばしを使って3cm以上の穴をあけます。
そして種を入れ、土を被せます。これで芽がよく出るようになるとのこと!
いざ、子ども達もカタクリの花の種を植えます!
「よーし、ここに植えようかな」
「穴を開けて…うーん、穴を開けるのが難しいなぁ」
「あれ?種がつかめない…?」(種の大きさはおよそ5mm程でした)
「出来たかな?」「もうちょっと!」
こうして思い思いの場所に種を植えました。カタクリの花は種を植えてから8年前後かかって花が咲くそうです。
咲くのはこの辺りでしょうか?カタクリの花が咲く時期が待ち遠しいですね。
最後は皆で記念撮影です。
【おまけ】
九戸村立九戸中学校の生徒達が丁度キャリアスタートウイーク(職場体験)を行っているところでした。
九戸村役場・広報担当の下村さんに取材の際のインタビューや写真の撮り方などを学んでいました。
逆にインタビューもしてきました(笑)
難しい…と話しながらも仕事の体験をして表情がキラキラと輝いていた中学校の生徒達。
どちらも未来に繋がる取り組み。今後が楽しみです。
(なっちゃん・ひろ姉)