Archive for 7月 16th, 2015
7月8日 黒山の昔穴遺跡 花いっぱい運動
皆さんは九戸村にある『黒山の昔穴遺跡』はご存知でしょうか?
県道24号線、折爪トンネル南側(九戸側)の入り口付近に立てられている「黒山の昔穴遺跡 入口」の看板が目印です。
黒山の昔穴遺跡は平安時代後期(10世紀後半)敵の襲撃に備え山の上に築かれた蝦夷の集落(防御性集落)です。かつて九戸村の江刺家地区には標高400mを超える山中に20軒を超える集落が形成されていました。
昭和7年から発掘調査が始められ、出土した土器などから当時の生活が明らかになりつつあります。(上写真中央の窪地がかつての住居跡の一つと考えられています。)平成19年には岩手県指定史跡に指定されました。
(※2004年報告書、2008年広報3月号参照)
この遺跡を花でいっぱいにしようという取り組み「私達の黒山の昔穴 花いっぱい運動」が平成19年度から行われています。
7月8日(水)、九戸村立江刺家小学校の子ども達が黒山の昔穴遺跡でカタクリの花の種を植えました。
現地に着くと、早速平 俊一校長先生が子ども達に質問をしました。
「(この黒山の昔穴遺跡は)昔何があった穴でしょうか?」
”はいっ!”
「昔人が住んでいた跡だと思います」
「家があった跡だと思います」
元気いっぱいの返事とともに立派に答える江刺家小学校の子ども達。勿論どちらも大正解!
「この遺跡について詳しく調べている先生が種の撒き方を教えてくれます。しっかり話を聞いてしっかりと種を植えて下さい」
と話しました。
「私達の 黒山の昔穴 花いっぱい運動」の開催にあたり、九戸村教育委員会 漆原一三教育長は
「今皆さんが立っているのは(今の中学校2年か3年生の人たちが植えた)カタクリの花が沢山咲いていた場所です。去年と今年は沢山カタクリの花が咲きました。一つ一つに思いを込めて種を植えて下さい。綺麗なカタクリにしましょう。」
と挨拶しました。
そして岩手県立大学総合政策部講師 菊池強一先生より、カタクリの花の種の植え方が子ども達に伝えられました。子ども達は真剣に話を聞いて種の植え方を学んでいましたよ。
「昨年よりも更によく芽が出る植え方を聞いてきたので皆でやってみましょう。希望の花を沢山咲かせましょう」
因みに今年行った植え方がこちら。
割りばしを使って3cm以上の穴をあけます。
そして種を入れ、土を被せます。これで芽がよく出るようになるとのこと!
いざ、子ども達もカタクリの花の種を植えます!
「よーし、ここに植えようかな」
「穴を開けて…うーん、穴を開けるのが難しいなぁ」
「あれ?種がつかめない…?」(種の大きさはおよそ5mm程でした)
「出来たかな?」「もうちょっと!」
こうして思い思いの場所に種を植えました。カタクリの花は種を植えてから8年前後かかって花が咲くそうです。
咲くのはこの辺りでしょうか?カタクリの花が咲く時期が待ち遠しいですね。
最後は皆で記念撮影です。
【おまけ】
九戸村立九戸中学校の生徒達が丁度キャリアスタートウイーク(職場体験)を行っているところでした。
九戸村役場・広報担当の下村さんに取材の際のインタビューや写真の撮り方などを学んでいました。
逆にインタビューもしてきました(笑)
難しい…と話しながらも仕事の体験をして表情がキラキラと輝いていた中学校の生徒達。
どちらも未来に繋がる取り組み。今後が楽しみです。
(なっちゃん・ひろ姉)
7月11日 九曜塾~ヒメボタル観察会~
7月11日(土)折爪岳の山頂付近で九曜塾 ヒメボタル観察会~ナイトウォークを楽しもう~が行われました。
九曜塾は村内や周辺地域の自然や文化、歴史、人にふれる体験活動を実施する事。また郷土への理解と仲間作りを進め、次代を担うたくましい九戸っ子を育てるために開設されました。
今回のヒメボタル観察会には親子連れおよそ40名が参加しました。こちらのイベントに私なっちゃんとひろ姉が取材に出かけてきました。
午後6時。出発地点の道の駅おりつめオドデ館では九曜塾の開講式が行われました。
九戸村教育委員会の漆原一三教育長は
「今日は天気が良いので恐らく沢山のホタルを見ることが出来ると思います。九戸村の宝であるヒメボタルに出会う事が出来るでしょう。楽しみにしていきましょう」と挨拶しました。
今回の講師の上柿初雄さんです。昨年の放送ではホタル博士としてヒメボタルの生態などについて詳しく教えて頂きました。
「今日ホタルを見るのが初めての人も、何回目かの人もホタルは同じような形で出て来てはくれません。ですからその時の楽しみがあるのでこれから一緒にホタル観賞を楽しみましょう」
開講式の後はバスに乗り込んで出発!
🚌₌₃₌₃₌₃
折爪岳の山頂付近に着き、ヒメボタルの前に展望台からの風景を堪能しました。
展望台の階段を利用して皆で記念撮影も行いました。実は展望台の下からも良い景色を見ることが出来ました!
この場所は昨年アズさんがパラグライダーで飛んだ際のスタート地点。パラグライダーのフライトスポットでもあります。ここからは九戸村を一望することが出来ます。天気が良い日には青森県八戸市(何と海まで!)や久慈市も見ることが出来ます。
この日は運よく夜にもう一度訪れた際にはお隣青森県三戸郡南部町で行われていた花火大会の花火を見ることも出来ました!夜景も見られてヒメボタルも見られる折爪岳。なんてロマンチックな場所なんでしょうか…!
ひろ姉「 この夕焼けは恋人と来たら最高ですね! 」
そんなひろ姉渾身の一枚がこちら!
( *´艸`).。oO(うっとり…♡)
男性の皆さんはデートを考える時には是非参考になさって下さい(笑)
この後はお待ちかねのヒメボタル観察会が始まりました!
折爪岳山頂付近にある電波塔の近くにあるヒメボタル観賞用の遊歩道を進んでいきます。
日は沈んできたものの、まだ若干空に明るさが残っている様子。進んでいくと場所によっては木の葉が生い茂って所々暗い場所がありました。
そして午後7時30分頃。遊歩道を進んでまもなくのところで前方を歩いていた子ども達から「光った!」という声が聞こえてきました!
え?どこどこ?(◎_◎;)二人で慌てて辺りを見渡し始めると…
なつ&ひろ「「あっ!」」
茂みの方を見てみるとポツンと表れた小さな光が…!よくよく見ていないと見逃してしまいそうなくらい小さな光でしたが、規則正しくピカピカと光っていました。1匹目のホタルを見る事が出来てホクホクの私達。
因みにカメラを構えていた常にベストショットを狙っていたひろ姉の渾身の一枚がこちら!!
(まる、てん>(´ω`*)
写真を見て思わず呟いてしまいました(笑)
ですがこのショットはかなり貴重!明かりの色にご注目‼温かみがあってオレンジっぽい、そしてどことなく裸電球の色にも近いヒメボタルの灯りの色がよく分かるのではないでしょうか。様々なホタルを見てきた村田支局長の話ではホタルの種類によって明かりの色が違うそうですよ。
この後は時間が経つにつれてより多くのヒメボタルが発生してきました。…え?写真?私達ではあの写真が精一杯です…orz
なので文面でお伝えさせて頂きますと…
もう…息を飲む程の美しさでした!
山が本格的に暗くなると一斉にヒメボタルが光り始めました。小さな点の光だったヒメボタルが無数に表れたのです!小さなフラッシュが光るイルミネーションのような…または暗い森の中に空にある星を沢山零したような…とにかく幻想的な景色でした。
ヒメボタルを観賞していた子ども達からも様々な反応が聞こえてきました。
「すごーい!」
「超光ってる!」
「雪みたい…」
「線香花火の光みたい!」
「ホタルじゃなくて(名前)ヒカルで良いんじゃない?」
歓声を上げたり、目の前の光景に見とれてため息をついたり、中には触れる程近くにまで来たヒメボタルをそっと手に乗せて観察する子もいました。九戸村の宝でもあるヒメボタルや地元の方々が守り続けている折爪岳の自然を体感することが出来るイベントとなりました。
…このブログを読んでいるアナタも折爪岳のヒメボタルを見たくなりましたか?
私達ではあれが精一杯!とお話しましたが、毎年折爪岳のヒメボタルを撮影しに行っている村田支局長からヒメボタルコレクションを頂くことが出来たのでその写真を見て是非決意して見に来て頂ければと思います。
今後の天気が心配されますが、運が良ければヒメボタルが乱舞する幻想的な風景を生で見ることが出来ますよ。
九戸村のホームページにも今年のヒメボタルに関する情報が更新されておりますので、観賞の際にはこちらもチェックしてみて下さいね。是非折爪岳のヒメボタル、見にいらして下さいませ~(‘ω’)ノ
(なっちゃん・ひろ姉)