エフエム岩手 | 番組サイト | 一戸町 ふるさと元気隊 「いちのへ ドッキドキFM」 | 一戸町 ふるさと元気隊 「いちのへ ドッキドキFM」

1月11日はあめっこ市

1月10日 中継 於:市日お休み処 with 本宮 立子(りつこ)さん

 

ラジオをお聞きの皆さんは「市日」に行ったことがありますか。

一般の商店ではなく、多くの人が集まって物を売買する日のことですが、

一戸町では、あす11日にその市日が開かれます。

 

きょうは一戸駅から北に10分くらい歩いた所にある、無料のお休み処から中継しました。

この近くを歩いている人はだれでも、無料で休憩できる場所です。

ストーブがついてあったかいですし、トイレもあります。

一戸駅からほど近いこのあたりで、あす11日に市日が開かれるんですが、

一戸町の市日ってどんなものなんでしょうか…。

一戸南小学校の学校司書をなさっている 本宮立子(りつこ)さんに、お話をお聞きしました。

 

 

・本宮さんは一戸町の市日について詳しいそうですが、どうして市日のことをよくご存知なんでしょう。

 

本宮さん)はい。じつは私の父から、市日についてよく聞かされていたんです。

父は大正14年生まれで去年94歳で亡くなりましたが、一戸の町のいろんな分野の古い資料を探して

一戸の町の歴史を丁寧にまとめていました。

その中に「市日」の資料を一冊にまとめたものがあるんです。

 

・一戸町の市日は今も続いていますが、どんなものなんでしょうか。

 

本宮さん)一戸の市日は「町の日」とも言われていて、毎月1のつく日、

1日11日21日の月3回行われます。

このお休み処からもう少し駅に向かったところで、道路沿いの家やお店の軒先に屋台を据えて、

魚屋さんや、串もち、大判焼きなどの店が出ます。

春になると苗木や花屋さんも増えますよ。

いまは店の数も大分減りましたが、以前はもっとたくさん店が出ていて、

S57年には77軒も店が出た記録が残っています。

 

・そんなにたくさんあったんですか。町は大賑わいですね。

 

本宮さん) S30年頃からの市日の写真が家にありますが、それを見ると

今では想像もつかないほどたくさんの人で賑わっている様子が、よくわかります。

年末の市日を「年とり市」と言いましたが、暦を肩に下げて売り歩く人や、

面岸からは大きな箕を担いで売り歩く人、売り物を馬や牛に載せて運ぶ人、

買い物をする人は大きな風呂敷を担いでいてなかなか風情があるなあと思いました。

本宮さん)父から聞いた話や資料によると、一戸の市日は歴史があるんですよ。

いつ頃始まったと思いますか。

 

きよこ)うーん…。 昭和… いやもっと前かな… 明治時代くらいですか?

 

本宮さん)いやいや、もっと前、私もビックリしましたが、いまから340年ほども前、

江戸時代には市日があったようですよ。

記録では、延宝6年(1678年)には一戸に市日があったとあります。

 

・その頃はどんな市日だったんでしょうね。

 

本宮さん)その頃は、毎月一回・ついたちの日に行われていて、今のように店で売り買い

するのではなく、農村の人たちの物々交換の場として始まったそうです。

たとえば米や農産物、薪などを町に持ってきて、魚や着物、日用品などと交換する場

として栄えたと思います。

 

・始まりは、物々交換の市だったんですね。

 

本宮さん)そして元禄年間以降になると、奥州街道の発達に伴って、

遠くからも沢山の人たちが出入りするようになり、富山の薬売りやガマの油売りなど

珍しいものも来たようですよ。

その頃の市の場所は、馬淵川を挟んで北の方にあったようです。

 

・市日が今のような形になったのは、いつ頃からでしょうね。

 

本宮さん)毎月3回になったのは、天保3年になってからで、

明治になって汽車が通るようになると駅前付近の人の出入りが多くなり、

市の場所も駅に近い方に移ってきたようです。

人出が多くなったので、市日の日だけ開く食堂が10軒くらいも出て、

そこで食べて帰るのも、農家の人たちの大きな楽しみだったようですよ。

 

・おいしそうな匂いまでしてきそうですね。

本宮さんが小さい頃の市日の思い出は、どんなものがありますか。

 

本宮さん)そうですね、特に印象に残っているのが「あめっこ市」です。

今では知っている人も少なくなってきたと思いますが、1月11日の市日をそう呼んで

いました。ちょうど明日ですよね。その日は一年の初めにお寺へお礼に行く日で、

「礼まち」とも言われたそうです。

お寺の帰りに市日であめっこを買って、家に帰ると神様仏様にお供えしてから食べる習慣

があり、「食べないとウジになるよ」と言われたものです。

 

・仏様にお供えするくらいありがたそうなあめっこですが、どんな飴だったんですか。

 

本宮さん)スーパーなどで売っている飴とは違い、手作りの飴です。

うちはお菓子屋だったので、私が子供のころは「あめっこ市」の飴を作っていました。

たんきり飴、まさこ飴、らっきょう飴などですが、特に印象的だったのが、

まさこ飴いう 白くてふくらみのある短冊形の飴です。

断面はハチの巣のように小さい空洞がたくさんあって、食べるとサクサクして大好きでした。

 

作っているのを見るのも楽しみで、祖父と父が離れた位置で水あめの塊を

長く引き延ばしながら何回も折り重ねていき、それを繰り返しているうちに

透明な水あめが白く変わり中にはきれいな空洞ができるという作り方でした。

今はそういう職人さんもいなくなったと思いますが、「あめっこ市」には多分

むかし風の手作りの飴を売っている店もあると思いますよ。

あす11日の市日がその「あめっこ市」ですね。

みなさんも一戸のあめっこ市で、おいしいあめっこを探してください。

 

Comments are closed.

カレンダー
2020年1月
« 12月   2月 »
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
カテゴリー
月別にご覧下さい